個人保証がなくても借り入れが出来る時代がきた

中小零細企業は、借り入れのさい今までは個人資産の担保差し入れや、個人保証を通じて資金調達をしていました。

しかし、バブルの崩壊以来ここへきて、大手金融機関は経営者から個人保証などを取らないで融資する制度を実施し始めまています。

バブルの発生は、担保資産至上主義を理由として起こったと認知されています。

では、それでほとんどの中小零細企業は借り入れのさい保証人とならずに済み、また資金調達に悩まなくて済むかというと、ことは簡単ではありません。

まず、当然ながら融資の再の審査は以前にもまして厳しくなることが予想されます。

論点は三つに集約されます。

一つは、経営者の能力。次に確固たる事業計画の立案。最後に法令順守。

特に経営者の能力の査定は厳しいものになります。当然ながら個人が保証人にはならないとしても、個人の健康や生活レベルまでの開示を求められるでしょう。つまり金融機関から見るとこれらが担保となるのです。

また、事業計画は時間と空間からのチェックを必要とされます。将来予測を何処まで確実になされているか、また、地球規模でその事業計画が受け入れられるかがチェックされます。

最後の法令順守は、今までも重要でしたが時間差がその対応の遅れを容認していました。しかし、インターネットの普及以来法令違反は瞬時に世間の知る所となります。つまり、法令違反発覚は、企業の短命化をすすめます。

以前は経営者の能力より、担保の価値や保証人の保証能力を主として融資の判断をした金融機関は、本来の事業に対する審査とそれを実行する経営者の資質を重視するようになります。

言い方を変えると、これからは能力の有る経営者の会社が伸びます。

また、親の代からの営業履歴と資産は有ったとしても、経営能力に疑問のある経営者の会社は市場からはじき出される社会になったと言うことです。

融資を受ける経営者側から見ると、資金需要の理由は二つに分けられます。

一つは、事業を成長させるため前向きの融資です。新規事業の立ち上げとか、新製品販売の為の設備投資などです。

もう一つは、後ろ向きの資金需要です。恒常的な資金不足を補う、また、社会構造の変革などによって、不況業の仲間入りをするなどで生まれた資金需要です。

当然ながら後者の資金需要に関しては、従来も厳しく査定されてはいましたが、それがよりいっそう厳しい査定をされ、担保・保証人無しの資金需要には応じてこないでしょう。

最悪、担保があり保証人がいても貸さないと言うことも考えられます。

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