『サンマー投げ大会』と銘うちサンマ投げ大会を提案した釧路市の若者グループ。企画は釧路市内の経営者や大学生など。
主催の目的はまちおこし。
しかし、まちおこしにしてはふざけすぎだと袋叩きです。
新聞によると『食べ物を粗末にしている』とか漁業者は『燃料高で苦しんでいるのに無神経』など。
釧路市の水産課もやり方に問題があると、あまり乗り気では無い様子です。
賛成の人も少しは居るようですが、おおむね反対。また、ネットを見るとまぁ凄いこと、反対意見がてんこ盛り。
で、結局秋刀魚の木彫りで行ったようです。
さて私の意見。
私は畜産、つまり家畜の命で生計を立てている肉屋です。
食べ物を粗末にするなという、今回のさんま投げ大会に反対の意見、これは一応理解できます。
しかし、最初から木彫りの秋刀魚を投げる大会に変更させてしまうって、どこかおかしくはありませんか。
反対の意見の中に、食べ物を粗末にすることに対する批判。
でも、世の中にはそんな祭りというか習慣は沢山ありますよね。
例えば、ライスシャワー。節分の豆まき、海水浴場のスイカ割り大会、スイカといえばスイカの種飛ばし(種は食べ物とは言いませんが)、ピーナッツ飛ばしなんていうのもありますよね。
ここまで書いたら、それは植物で、さんまは生き物なので、ぜんぜん違うじゃんと言う意見も出るかとは思いますが、私は植物も動物も元をただせば命で同じだという考えです。
また、食べ物という括りでは一緒。
あぁ一つ思い出しました。祭りのイベントとしてする卵のキャッチボール。卵はほとんど割れ捨てるのに、食べ物を粗末にするなという非難で取りやめたとは聞いたことありません。
仮に魚は生き物として駄目だという意見の人には、じゃ釣りやハンティングはいいんですか、と聞きたいですね。
私が仕事でする殺生、これは避けようがありません、しかし、さんま投げ大会を非難する人、遊びで殺生する人たちを非難したことありますか、それなら納得できますが。
勘違いしないで下さい。私は食べ物を粗末にするのは反対です。
しかし、あまりにもヒステリックすぎませんかと、言いたいのです。
漁業者の気持ちも納得できます。
しかし、漁から上げてきたさんまを、それこそ煮て食おうが焼いて食おうが消費者の勝手ではありませんか。
我社の肉、これだって一生懸命作ったとよと、また動物の命だよ大切にしてと言っても、お客様が煮て食おうがローストにしようが、犬の餌でも猫に食べさせても、文句をつけるなんて考えたこともありません。
一度テレビで見たのですが、スペインではトマト祭りがあります。これなどきっかけは喧嘩のようです。
それから見たら、今回のさんま投げ大会、目的は地域興しですから立派なものです。
あと、プロ野球で優勝したチームが必ずする恒例行事。
そう、ビールかけ。もったいないなぁとは思いますが、ほとんどの人は、まあいいかなと笑って見ていますよね。
私はそれよりなにより、今回の反対意見の人たちに言いたいことがあります。
それは、やる前から若者のやる気を潰してしまうこと。
これに恐怖を感じますね。
この祭り、何も無いゼロからの出発。失敗しようがどうしようが、いいじゃないですか。
スタッフは初めてだから、右も左もわからないんです。気配りも足りないかもしれません。
イベントを1回2回と重ね経験して、色々学んでいくんです。なのにその機会を奪ってしまうんですか。
どんなことでも、一番最初があるから、10回目も50回目もあり、そして100年も続く祭りとなるのじゃないですか。
主催者、勇気を持っての提案です。
それを、よーいドンとスタートしてからならまだしも、走り出さない前に、やめろの大合唱、批判の嵐。
私は、それこそそんな人たちに言いたいですね。
反対なら、行かなけりゃいいんじゃないですか。それが主催者にとって一番の恐怖のはずです。
今回の『サンマー投げ大会』
この駄洒落を面白い名前だ、つまらない名だとどう考えようが、その無駄ぶりを笑ってみてやればいいでしょうに。
その結果、次の年に廃れたら、それは世の中に必要とされない所作だったということで、それでチョン。
サンマー投げ大会、これでいいのだ(赤塚不二夫風に)