パートさんの年金加入

厚生労働省はパートの厚生年金加入要件を「週30時間以上」から「週20時間以上」に変更しようとしています。

これって、5年前と同じ議論。

====2006年12月30日に書いた記事をそのままここにコピーします。

パートさんの厚生年金加入で儲かるのは誰
岩井 政海 (2006年12月30日 08:31) |

政府の社会保審部会では、厚生年金の適用拡大策として、パートさんも厚生年金に加入させようとしています。

現在は労働時間が週30時間以上のパートさんは厚生年金加入の対象です。それを週20時間以上働くパートさんを年金加入の対象とするものです。

小売業界は大反対していますが、それも当然です。なぜなら年金の半額は企業負担だからです。この金額は莫大で単純にこの制度を取り入れられると企業の存続もあやうくなります。

パートさんは2005年で1266万人居るそうで、なんと全雇用者のなかの24・0%を占めるとのこと。

パートさんの中には、正社員と変わらない働きをする人も沢山居ると思うのですが、この人たちに対して企業は希望が有れば労働時間に関わらず年金に加入した方が良いと思います。

それではパートさんから見るとこの制度導入が得かと言うとそうとも言えません。実際パートさんからは収入が減るから加入しない欲しいと言う声もあります。

つまり、企業も加入者のパートさんも一律に嬉しい制度ではありません。

じゃぁ、この制度で一番儲かるのは誰でしょうか。

まず年金財政に苦労している政府。これが一番。だってさしあたりは、数年後の年金支払いまで入金が増えますよね。

次に、社会保険庁。

なぜなら、今までのように好き勝手に使えるお金が増えるんですから。

====ここまで2006年12月30日の記事

企業も個人も生活を楽にする方法は同じです。

収入を増やして、支出を減らす。これが基本。

年金財政も同じ。はずですが、・・・・・。

収入は増やす。ここが今回のパート年金加入。

これって、パートさんの将来など考えていません。自分たちが都合よく使えるお金を増やそうとしているだけなのです。

証拠は明らか。

次に企業の場合は支出を減らすとは、自分たちの使う経費を節約することを言います。

支払を先へ延ばすというのは、企業で言うと仕入代金の支払を先延ばしすることです。

つまり、経費は節約せず、仕入代金の支払を先延ばしする?、この年金の方向性は新たな挑戦かな?

あっ、そうかぁ~。支払を後ろへ延ばすと人は死ぬから、支払金額は減りますよね。

企業は仕入代金を先延ばししたとしても、支払を逃れることは出来ませんが、年金の場合は、お金は出て行かない。

そうかぁ~、やっぱり年金官僚は徴収したお金を自分たちの経費として考えているんだ。

なかなかにえげつない。

厚生省は利益の上げ方は、企業より上手なようです。

少なくても、私よりは上手です。「^^;;