小学1年の冬の話です。
学校から自宅までの距離は700mです。しかし、小学1年生にとってはかなりな距離でした。
当時は、一度雪が降ると自宅までの道路は、春まで除雪されません。
しかも、国道から自宅への道路は私の家1軒だけでした。ですから、朝学校へ行った足跡が、帰りまでそのままの時もあります。
晴れている時は、朝来た道を、いや足跡をそのままたどって帰るのですからまだいいとしても、問題は吹雪のときです。
少しの吹雪でも、瞬時に道路はかき消されます。で、何処が道路か判別できません。
いまでも北海道の小学校ではそうでしょうが、当時も猛吹雪になると集団下校となり、みんなで一緒に帰宅したものです。
危険な猛吹雪の集団下校でも、私は学校から200m過ぎると、たった一人で横殴りの雪の中を、500mも歩いて帰らなければなりません。
10m行っては一休み。5m行ってはまた一休みと、何十回も休みながらでないと小学1年生の足では歩けないのです。
これは決して大げさな話ではありません。
休み休みと書きましたが、実質は立ち止まり呼吸を整えて歩き出す。そんな感じでしょうか。
猛吹雪の中を歩くと、風向き次第では息継ぎができないことがあり、大げさではなく何回このまま死ぬのかと思ったことでしょうか。
でも、その猛吹雪って、大好きだったんです。
実は、それは今もなんです。
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