今年で3回目のブラック企業大賞が、非正規労働者の労働組合や労働問題に詳しいジャーナリストが選んだようです。
詳しくはネットで調べればすぐ出てきますが、これってユーモアのネタにして良いんですか。
だって名指しで批判されている企業にも、何千人か何万人かが働いていますから。
知恵のあるものは知恵を出せ
汗のあるものは汗を出せ
知恵も汗も出さないものは去れ
高校を出てアルバイトをしていましたが、その食品スーパーの事務所に掲げられていた言葉・標語です。(少し違うかもしれませんが)
これを松下幸之助は『まず汗を出せ、汗の中から知恵を出せ、それが出来ない者は去れ』と言ったそうですが、そういえば働いていた食品スーパーはナショナルの看板を上げていましたね。
ブラック企業と言えば、24時間365日、死ぬまで働けもありましたね。
でもよく考えるまでもなく、実際に24時間働ける人はいませんから、これは比喩というか単なる標語です。
考え方によっては先の『知恵も汗も出さないものは去れ』の方が厳しいと考えられないこともありません。
だって、去れとはクビだよということですから。
企業から見ると、外部に言われなくても、社員を守るのは当然で法律を守ることは大切だとみな知っています。
しかし、会社は存続し給料を支払うことが第一です。
そのために、経営者は日夜努力しています。
仕事時間が短くなり、休日が増え、福利厚生費が高くなり、最低賃金も企業体力や社員個人の能力に関係なく上がり、それでも企業は存続のために利益を上げ続けなければなりません。
エコノミックアニマルと言われた時代の日本人は、週休二日、1ケ月夏休みのあるフランス人を羨ましいとは思っていませんでしたが、いまはそのフランス人より仕事をする時間が少ないのではありませんか。
前は10人働く人がいたら、二人ぐらい仕事はあまりできないけど、あいつがいたら社内が明るくなるねとか、宴会を仕切らせたらうまいんだよねとかも許されていました。
しかし、いまは10人分の仕事を6人でやるように要求しなければなりません。
足りない二人分は派遣であったりパートさんであったりと、必要なところに必要な人数だけ入れ帳尻を合わせます。
これからも多分このように企業は一人一人に、利益を上げ続けることを要求し続けます。
ブラック企業と呼び糾弾するのも理解できますが、日本の向かう方向性が根本的に間違っているという考えはいかがでしょうか。
こう考えると、非難する相手は違うかもしれません。
間違っている?。[^^;;