飛騨牛偽装事件

肉屋なので、今日は肉の話を。

またまた発覚しました、岐阜県での話、食肉卸小売業社の『飛騨牛』表示偽装事件。

社長は従業員に、飛騨牛の要件を満たさない格下の牛肉を『飛騨牛』として売るよう指示していたと、認めました。

昔からの肉屋は、その体質が完全に抜けないのでしょう。

告発者でしょうか、元工場長は「偽装の指示は社長が出していた」とテレビで言っていましたが、それに対して「社長は指示していない」との当初の話。

しかし、社長がいくら否定しても社長の指示無しに社員が独断で偽装をやるとは思えません。

いずれにしても、会社はトップ次第ということで、私もよりいっそう己に厳しくしようと再認識した今回の事件でした。


でも、納得できないことが一つあります。

数年前のU食品も、Mホープの偽装も、そしてたぶん今回も、それらが起こるたびに監督官庁の検査が厳しくなります。

消費者の目が厳しくなることには、大賛成です。

しかし、よく考えてみてください。U食品もMホープももうこの世に存在せず、当然の報いとして抹殺されました。

それにも関わらず、今回のような犯罪者が出ると、まじめにこつこつやっている会社の検査が厳しくなり、手間が取られる。そしてお金が掛かる。

これって、結局なんでしょう。

犯罪者はきちんと処分されるのはわかりますが、なぜ通常の業務をきちんとこなしている会社がそのとばっちりを受けるのか、私には納得できません。

だって、かかるコストは、最終的に消費者へ回っていくんですよ。

それより何より、ここでの一番の問題は、最後に監督官庁の存在感が高まることです。

焼け太りという言葉があります。焼け太りなら当事者ですが、他人の火事で太るのを何と言うのでしょう。

アイマトン

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このページは、岩井 政海が2008年6月24日 10:44に書いたブログ記事です。

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