玉ネギの大量廃棄

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子供の頃、確か中学校1年くらいでしたね。

私の住む町は北海道赤平市ですが、当時隣の滝川市は玉ネギの産地として有名でした。

その年は玉ネギが大豊作で、空知川に掛かる鉄橋の下に大量の玉ネギが廃棄されていると、父方の祖母が聞いてきました。

炭鉱事故で夫を亡くした祖母は、5反ほどの水田と、猫の額ほどの畑を作っていました。農家だったんです。

「食べられるもんが沢山有って、何人もの人が拾いに行っているとさ」と祖母。

で、祖母ももったいないからと、玉ネギを拾いに行くというのです。私は『あっ、そう』と軽く考えていたら、なんと「まさみ、玉ネギ拾いに行くから、おまえも付いてきい」と言うではありませんか。

当時の私は中学校1年で、まだ本格的な反抗期に入っていなかったのか、文句も言わず中央バスに乗って祖母と二人でたまねぎ拾いに行ったのです。「えっ、ごみだろ~」と思いながらも。

ほんと、捨てるくらいですから、やっぱりたいした物はありませんでしたね。

また、どう考えても、バス賃より儲かるとは思えませんでしたが、ふっと振り返ると、どしゃぶりの雨の中で、祖母が一生懸命玉葱を拾っています。

また、少しでも荷物が軽くなるように考えたのでしょう、玉葱の皮をむきながら袋に集めているのです。

ぬれねずみになった姿で、バスに乗り込んだ私は恥ずかしさのあまり1時間の道のり、じっと泥だらけの靴元を見ていたことを思い出しました。

今日のテレビを見ている最中に。

今年はご存知暖冬で牛乳大量廃棄の話しがでていますが、ダイコンなどの野菜類も、畑で大量に廃棄されています。

そのニュースを見て、ほとんどの人は「もったいない」と思うことでしょう。当然ながら私も捨てるくらいなら、他の方法はないものかと思います。

また、意見では「捨てるくらいなら、只でくばれよ」とか「もっと安く売れ」などと、買う立場の人は言います。

「只でよこせ」と言うのはかってですが、ただで差し上げるにしても、玄関までもって行くだけでけっこう経費が掛かりますよ。

だからといって、ほとんどの人は、ゴミ捨て場に捨てた物を広いには行かないでしょうね。

まぁ、勝手なことを言うなという話しですが、それよりなにより、消費者の立場で言うのは解りますがもっと生産者の立場に立って考えて欲しい物です。

自分達の作った作物を、どんな思いで捨てているかを。

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このページは、岩井 政海が2007年3月 9日 20:39に書いたブログ記事です。

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