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2008年6月10日

●私の中の中国

この原稿を書いているのは機内です。

昨日の中国お別れパーティのことを振り返っていました。

昨日は、感極まって見苦しいところを見せてしまったんですが、『こんな経験、前にもしたことがあるな』と。

思い返すとそれは27年前。

いままで海外旅行はかなりしていますが、中国訪問は今回が2度目です、一度目は日本青年会議所主催の上海でした。

上海へは横浜からコーラルプリンセス号で数日かけいきましたが、船旅も良いけれどとにかく時間がかかる。当たり前ですが。

船に揺られることに飽きた頃、遠くに上海の港が見えてきました。

だんだん近づくと赤い帯のような一団が見えます。

かなり近づき、それは小学生か中学生と思われる、歓迎の人たちの着る服だったのです。

それに手には歓迎の小旗。

岸壁には大きな文字で『熱烈歓迎・・・・』。それに一生懸命旗を振る子供たち。旗を持たない子供たちは、必死に歓迎の楽器を打ち鳴らしています。

不覚にも、ぼろぼろと涙がでて止まりませんでした。

初めての外国旅行。それも船旅。必死に小旗を振る純真な子供たち。

どうも情にもろいというか、感激しやすい性格のようです。でも、言い方を変えると単純、単細胞ということになりますが。


それはともかく、今回の中国訪問はたったの8日間であっても、中身の濃い、貴重な時間でもありました。

宴会の際、隣に居たK田さんが「日本が中国にやってきたこと。侵略の歴史を考えると、涙が出そうになるんですよ」と。

そんな趣旨のことを話されていました。k田さんのこの話には私も同感で、そのへんから『グッ』ときていました。

日本人が中国から学んだのは、文字は勿論のこと、その良・質とも莫大なものでしょう。

ところが、日本は中国に何をしたでしょう。侵略、殺害、略奪、等々数え上げれば限がありません。

奪うことばかり。

中国が嫌いと言っても良いですよ。

でも、私たち日本人のDNAには、しっかりと中国から学んだことが刻まれているのです。

これは否定も出来ないし、ましてや消すことは出来ません。

この8日間は、そんなことを考えさせられた中国訪問です。

たしかに騙されたこともありましたよ。でも、私にとってはそれら全てが貴重な体験なのです。

ぜんぶ学びです。私がこれから生きる為の糧なのです。

いまでは、だまされた薬局の女店員さんも、いとおしくさえ感じます。