« ラストエンペラー | メイン | 私の中の中国 »

2008年6月 9日

●甘い罠

中国では鹿牧場と言っても、ほとんどは鹿茸(ろくじょう)の採取です。

今回の中国訪問は、牧場が1ヶ所とあと大学や鹿茸の研究所です。面談相手は大学の教授や研究者。

私は日常大学の教授や研究者とはまるっきり無縁です。というより、好きではありませんでした。

今回の中国訪問まで。

そんなこんなで、今回の中国訪問は、毎日がとっても新鮮で実りの多い充実した時間となったのです。

さて、中日(なかび)は長春から北京への移動日。

今回の話は、長春空港へ向かう途中、あのバス運転手さんが罰金を取られた薬局での出来事です。

ちなみに、バスの運転手さんへ、あまりにも気の毒だと言うことで200元の罰金と2点の反則点数のところ、点数はどうにもなりませんが、反則金の補填として有志数人で300元を集めて渡したようです。

私は仲間に入っていません。[^^;;

さて、私は鹿は鹿でも肉の方は商売ですが、鹿茸(ろくじょう)にはあまり興味ありません。

しかし、折角だからと言うことで店内へ。

で、何も買うものが無いので、不審者よろしく店内をうろうろするししていました。

『なんにも買うもの無いなぁ』と、このまま帰ろうとしたやさき、ふっと目をやると店の角にチョコレートがあったのす。

『あ~、お土産がまだだ』と思い出し、5枚ずつ4種類購入。

中国でのお金の支払方法は、商品購入を確認してから、その場所で伝票を書いてもらい、その伝票を持って他の場所にあるレジで清算するんです。

一瞬よぎりました、『受け取るとき中身を確認しなくっちゃ』と。

で、レジで確認印を押しその伝票を提示して商品を受け取りました。

結論を言うと、不覚でした。

今回の中国訪問では、あまりにも魅力的な中国人とばかり出会い油断したのです。

空港で荷物の整理をしていたとき、『あれ、このチョコレート音がする?』。

中国土産店で取り替えられたチョコ.jpg

板チョコだったんですが、中身が割れたのでしょうパラパラと。

なんと、1種類5枚のチョコレートがかなり古いものと交換されていたのです。

包装紙も黄ばんでしわしわ、見るからに古いものなんです。

私が選んだものとは一目で違うと判断できました。でも、ここは空港、もう遅いっちゅ~の。

考えてみると若い女店員さん、私にチョコを渡すとき15枚入りの方は箱を開け確認しやすいように渡されましたが、もう一種類の方はビニールの袋のまま、そそくさとしまいこんだのです。

けっして鼻の下を伸ばしたわけではありません。

でも、1枚15元ですから75元。日本円にすると1125円。これはでかい。『ほんと私はケチ』

私としては、『やられた~』と、頭に血が上ってももう後の祭り。

悔しいやら、恥ずかしいやら。己の馬鹿さ加減が情け無いったらありゃしない。

でも、不思議なことに内心ちょっと嬉しかったんです。

理由は二つ。

一つは、魅力的で素晴らしい中国人ばかりに会っていたんで、『あれっ、中国人って、いいやつジャン』と思っていたんですねこれが。

でも、この事件で『あ~、やっぱり中国人は変わんね~やぁ』と、変に安心し納得した次第です。

もう一つは、これ。これですこれ。つまりブログ。ブログのネタが出来たこと。

今回の事件の場合、冷静に考えると、相手が悪いのじゃありません。

だって、何処の国へ行っても気をつける、警戒する、油断しない、これって当たり前の話じゃありませんか。

ここを怠った私に非があるわけです。

つまりだまされた私が悪いと、すぐ思い直し前向きに考えました。

これが1125円ではなく1125万円なら、こうは成りませんよ。そんなこと当たり前と言われそうですが。

ブログには、他人の出来事をあからさまには書けません。

そう考えながらブログを書くと何を言いたいのか、なにを書いているのか、読んでいると解らなくなりますが、自分のことなら、隅からすみまで書いても誰にも迷惑が掛かりません。

ということで、このブログに己の恥をさらして見ました。

どうかご笑納ください。