●甘い罠
中国では鹿牧場と言っても、ほとんどは鹿茸(ろくじょう)の採取です。
今回の中国訪問は、牧場が1ヶ所とあと大学や鹿茸の研究所です。面談相手は大学の教授や研究者。
私は日常大学の教授や研究者とはまるっきり無縁です。というより、好きではありませんでした。
今回の中国訪問まで。
そんなこんなで、今回の中国訪問は、毎日がとっても新鮮で実りの多い充実した時間となったのです。
さて、中日(なかび)は長春から北京への移動日。
今回の話は、長春空港へ向かう途中、あのバス運転手さんが罰金を取られた薬局での出来事です。
ちなみに、バスの運転手さんへ、あまりにも気の毒だと言うことで200元の罰金と2点の反則点数のところ、点数はどうにもなりませんが、反則金の補填として有志数人で300元を集めて渡したようです。
私は仲間に入っていません。[^^;;
さて、私は鹿は鹿でも肉の方は商売ですが、鹿茸(ろくじょう)にはあまり興味ありません。
しかし、折角だからと言うことで店内へ。
で、何も買うものが無いので、不審者よろしく店内をうろうろするししていました。
『なんにも買うもの無いなぁ』と、このまま帰ろうとしたやさき、ふっと目をやると店の角にチョコレートがあったのす。
『あ~、お土産がまだだ』と思い出し、5枚ずつ4種類購入。
中国でのお金の支払方法は、商品購入を確認してから、その場所で伝票を書いてもらい、その伝票を持って他の場所にあるレジで清算するんです。
一瞬よぎりました、『受け取るとき中身を確認しなくっちゃ』と。
で、レジで確認印を押しその伝票を提示して商品を受け取りました。
結論を言うと、不覚でした。
今回の中国訪問では、あまりにも魅力的な中国人とばかり出会い油断したのです。
空港で荷物の整理をしていたとき、『あれ、このチョコレート音がする?』。
板チョコだったんですが、中身が割れたのでしょうパラパラと。
なんと、1種類5枚のチョコレートがかなり古いものと交換されていたのです。
包装紙も黄ばんでしわしわ、見るからに古いものなんです。
私が選んだものとは一目で違うと判断できました。でも、ここは空港、もう遅いっちゅ~の。
考えてみると若い女店員さん、私にチョコを渡すとき15枚入りの方は箱を開け確認しやすいように渡されましたが、もう一種類の方はビニールの袋のまま、そそくさとしまいこんだのです。
けっして鼻の下を伸ばしたわけではありません。
でも、1枚15元ですから75元。日本円にすると1125円。これはでかい。『ほんと私はケチ』
私としては、『やられた~』と、頭に血が上ってももう後の祭り。
悔しいやら、恥ずかしいやら。己の馬鹿さ加減が情け無いったらありゃしない。
でも、不思議なことに内心ちょっと嬉しかったんです。
理由は二つ。
一つは、魅力的で素晴らしい中国人ばかりに会っていたんで、『あれっ、中国人って、いいやつジャン』と思っていたんですねこれが。
でも、この事件で『あ~、やっぱり中国人は変わんね~やぁ』と、変に安心し納得した次第です。
もう一つは、これ。これですこれ。つまりブログ。ブログのネタが出来たこと。
今回の事件の場合、冷静に考えると、相手が悪いのじゃありません。
だって、何処の国へ行っても気をつける、警戒する、油断しない、これって当たり前の話じゃありませんか。
ここを怠った私に非があるわけです。
つまりだまされた私が悪いと、すぐ思い直し前向きに考えました。
これが1125円ではなく1125万円なら、こうは成りませんよ。そんなこと当たり前と言われそうですが。
ブログには、他人の出来事をあからさまには書けません。
そう考えながらブログを書くと何を言いたいのか、なにを書いているのか、読んでいると解らなくなりますが、自分のことなら、隅からすみまで書いても誰にも迷惑が掛かりません。
ということで、このブログに己の恥をさらして見ました。
どうかご笑納ください。