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2005年5月 6日

●脱税はしないと決めた日

社会へ出たての頃の話ですから、もう数十年前の話しです。

銀行のロビーで週刊誌(週刊朝日だった記憶がある)を見ました。その印象はいまだに強烈に残っています。

それはパリの花売り娘ならぬ、同じパリの花売りおばぁさんが街頭に立つ白黒の写真と、短い記事でした。

その記事を読んだ時のことです。

記者がする幾つかの質問の中に「おばぁさん、生活が大変でしょう」と言いました。

すると彼女は怒ってこう言ったのです。「これでも税金をちゃんと払っているんだ。馬鹿にしなさんな」と。

そのような事が書いてありました。

威張れた話では有りませんが、当時の私は税金に対する意識はかなり低く、できることなら税金は1円も払いたくないという考えでした。

建前の税金を払うのは国民の義務だと言うのは解っています。またそのお金で社会基盤を整理する。

これも、あれもみんな解っています。

しかし、苦労をして手に入れた現金を、実質儲かっていると言う自覚も無いまま、税金として支払うことに納得できませんでした。

当時はですよ。

どうやったら税金を収めないで済むか。支払うとしても出来るだけ少なくする努力をしたものです。恥ずかしい話し行き過ぎた節税も含めてです。

そんな私でしたから、この言葉はショックでした。大げさではなく感電した感じです。

それ以後必要な税対策はするが、脱税は決してしないと心に決めています。

そうは言っても、最近の官僚、警察官、厚生省の役人、外務省、等々数え上げればきりがありませんが、その行状を見るに付け、ちゃんと税金を支払っているだけに腹立たしい限りです。
 

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